フランス語の検定の種類
国内で受験できるフランス語の検定には、仏検、DELF・DALF、TEF、TCFがあります。
仏検は日本独自の試験で、日本では最もポピュラーで初心者でも受けやすいレベルがあります。
DELF・DALFは、フランス国民教育省が認定した唯一の公式フランス語資格で、仏検と違いフランスでも通用するため、現地の大学や就職で利用できます。
TEFやTCFは仏検やDELF・DALFほど有名ではありませんが、どちらもフランスの公的機関による認定が受けられます。
実用フランス語技能検定試験(仏検)
仏検とは
仏検はフランス語の実用能力を客観的に測る日本独自の検定試験です。
1級から5級までの全7段階に分かれており、準2級以上は筆記と聞き取りに加えて書き取りと個人面接があります。
DELF・DALFと比べて検定料が安く、3級までは個人面接(口頭試験)がないため、初心者が最も挑戦しやすい試験といえます。
特に留学や仕事でフランスに行くなどを考えておらず、語学学習の指標として使うのであれば仏検がおすすめです。
試験日程
春季試験と秋季試験の年2回行われます。(通常、1級は春季のみ、準1級は秋季のみ実施)
2025年度春季試験
1次試験(1・2・準2・3・4・5級) | 2025年6月15日(日) |
2次試験(1・2・準2級の1次合格者対象) | 2025年7月20日(日) |
<受付期間>
・願書郵送によるお申し込み : 2025年-月-日(-)〜 -月-日(-)消印有効
・インターネットでのお申し込み: 2025年-月-日(–)〜 -月-日(–)23:59まで
2025年度秋季試験
1次試験(準1・2・準2・3・4・5級) | 2025年11月16日(日) |
2次試験(準1・2・準2級の1次合格者対象) | 2026年1月25日(日) |
<受付期間>
・願書郵送によるお申し込み : 2025年-月-日(–)〜 -月-日(–)消印有効
・インターネットでのお申し込み: 2025年-月-日(–)〜 -月-日(–)23:59まで
仏検の詳細・申し込みは仏検公式ホームページよりご確認ください。
仏検各級のレベルと受験料
1級から5級までの全7段階に試験が分かれており、1級が最もレベルが高いです。
初心者は5級か4級から受けてみるのが良いでしょう。
程度 | 形式 | 受験料 | |
1級 | 「聞く」「話す」「読む」「書く」という能力を高度にバランスよく身につけ、フランス語を実地に役立てる職業で即戦力となる。 標準学習時間:600時間以上 | 筆記 書き取り 聞き取り 個人面接 | 14,500円 (春季実施) |
準1級 | 日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的な内容はもとより、多様な分野についてのフランス語を聞き、話し、読み、書くことができる。 標準学習時間:500時間以上 (大学のフランス語専門課程卒業の学力を備え、新聞・雑誌などの解説・記事を読み、その大意を要約できるだけのフランス語運用能力と知識が要求される。) | 筆記 書き取り 聞き取り 個人面接 | 12,500円 (秋季実施) |
2級 | 日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的なフランス語を聞き、話し、読み、書くことができる。 標準学習時間:400時間以上 (大学のフランス語専門課程4年程度で、読む力ばかりでなく、聞き、話し、ある程度書く力も要求される。) | 筆記 書き取り 聞き取り 個人面接 | 10,000円 |
準2級 | 日常生活における平易なフランス語を、聞き、話し、読み、書くことができる。 標準学習時間:300時間以上(大学の3年修了程度。) | 筆記 書き取り 聞き取り 個人面接 | 9,000円 |
3級 | フランス語の文構成についての基本的な学習を一通り終了し、簡単な日常表現を理解し、読み、聞き、話し、書くことができる。 標準学習時間:200時間以上(大学で、第一外国語としての授業なら1年間、第二外国語として週2回の授業なら2年間の学習に相当。一部高校生も対象となる。) | 筆記 聞き取り | 7,000円 |
4級 | 基礎的な日常的フランス語を理解し、読み、聞き、書くことができる。 標準学習時間:100時間以上(大学で週1回の授業なら2年間、週2回の授業なら1年間の学習に相当。高校生も対象となる。) | 筆記 聞き取り | 6,000円 |
5級 | 初歩的な日常的フランス語を理解し、読み、聞き、書くことができる。 標準学習時間:50時間以上(大学で週1回の授業なら1年間、週2回の授業なら半年間の学習に相当)。 | 筆記 聞き取り | 5,000円 |
仏検の出願方法
仏検の詳細・申し込みは仏検公式ホームページよりご確認ください。
インターネットと郵送での申し込みが可能です。(インターネット申し込みはこちらから)
DELF・DALF
DELF・DALFとは
DELF・DALFはフランス国民教育省が認定した唯一の公式フランス語資格で、一度取得すれば無期限有効です。
そのため、フランス語能力を証明書として形にすることができます。
留学や仕事などでフランス語の能力を証明する必要がある方はDELF・DALFを受験するとよいでしょう。
DELF/DALFの受験料と仏検対応レベル
DELF・DALFと仏検の対応レベルや学習時間の目安は次の通りです。
DELF / DALF | 程度 | 学習時間の目安 | 受験料 | 仏検の対応レベル |
DALF C2 | 熟練 | 1000時間以上 | 30,000円 | 仏検1級 |
DALF C1 | 自主的運用 | 800-950時間 | 28,000円 | 仏検1級 |
DELF B2 | 上級 | 550-650時間 | 23,000円 | 仏検準1級 |
DELF B1 | 中級 | 350-400時間 | 19,000円 | 仏検2級 |
DELF A2 | 初級 | 150-200時間 | 14,000円 | 仏検準2級 |
DELF A1 | 入門 | 60-100時間 | 11,000円 | 仏検3級 |
試験形式
DELF/DALFでは入門レベルのDELF A1から筆記、聞き取り、書き取り、個人面接のすべての形式が組み込まれています。
試験日程
春季試験と秋季試験の年2回行われます。
DELF試験は一般、ジュニア(中高生対象)、プリム(小学生対象)の3種類あり、試験はそれぞれ別日に行います。
DALF試験はDELF一般と同日に行います。
2025年度3月試験(DELF一般)
試験レベル | 筆記試験日 | 試験センター |
---|---|---|
A2 | 2025年3月22日(土) | 仙台日仏協会・アリアンス・フランセーズ 横浜日仏学院 関西日仏学館(大阪) |
B1 | 2025年3月22日(土) | 仙台日仏協会・アリアンス・フランセーズ 東京日仏学院 横浜日仏学院 関西日仏学館(大阪) |
B2 | 2025年3月22日(土) | 東京日仏学院 横浜日仏学院 関西日仏学館(大阪) |
口頭表現試験日程は試験センターによって異なります。
<2025年3月試験 出願受付期間>
1月10日(金)~2月1日(土)
2025年度春季試験(DELF一般・DALF)
DELF一般とDALFの試験日程は以下の通りです。
試験日程 – DELF DALF
口頭表現試験日程は試験センターによって異なります。
<2025年春季試験 出願受付期間>
2月14日(金)~4月26日(土)
2025年度秋季試験(DELF一般・DALF)
DELF一般とDALFの試験日程は以下の通りです。
試験日程 – DELF DALF
口頭表現試験日程は試験センターによって異なります。
<2025年秋季試験 出願受付期間>
8月29日(金)~9月27日(土)
DELF・DALF出願方法
各試験会場のホームページからオンラインで申し込みをします。
東京日仏学院と横浜日仏学院は、上限に達するのが早いため出願が開始される当日に申し込みをするのが確実です。
<2025年3月試験 出願受付期間>
1月10日(金)~2月1日(土)
<2025年春季試験 出願受付期間>
2月14日(金)~4月26日(土)
<2025年秋季試験 出願受付期間>
8月29日(金)~9月27日(土)
DELF/DALFの詳細・申し込みは公式ホームページよりご確認ください。
TCF・TEF
TCEとTEFはどちらも簡単に言うとTOEICのフランス語版で、合否ではなく点数で結果が示されます。
テストの成績を記載した証明書の有効期間は2年間です。
TCFとTEFの主な違いは、認定する機関とレベル分けで、問題形式などは似ています。
TCF
TCF (Test de Connaissance du Français) は、DELF/DALFと同じくフランス国民教育省が認定した総合的なフランス語学力を測るテストです。
点数に応じて受験者のレベルを、言語に関する欧州共通基準 (CECRL) の6段階で判定します。
必須試験である聴解、語彙・文法、読解と補足試験である口頭表現、文書作成があります。
受験料は次の通りです。
TCF(必須試験):17,000円
TCF(補足試験:筆記+口述):13,000円
TCF(補足試験のうち筆記試験のみ受験の場合):9,000円
TCFの詳細・申し込み方法は公式ホームページよりご確認ください。
TEF
TEF(Test d’évaluation de françai)はパリ商工会議所認定試験のことで、0~6の7段階で評価するマークシート方式の試験です。
試験である聴解、語彙・文法、読解と補足試験である口頭表現、文書作成があります。
受験料は15,000円~で、ALFフランス語学校のホームページにて受験案内が出ています。
(詳細はこちら)
まとめ
国内で受験できるフランス語の検定には、仏検、DELF・DALF、TCF、TEFがあります。
仏検は、主に日本国内でフランス語能力の証明として、大学の単位取得や国内の就職活動で利用できます。
一方、DELF/DALF、TCF、TEFは世界各地で試験が行われており、フランスへの留学や現地での就職の際に語学力の証明として利用できます。
受験目的 | 試験会場 | 試験日程 | |
仏検 | 語学学習 大学の単位取得 国内の就職活動 | 全国38都道府県 | 春季・秋季の年2回 |
DELF/DALF | 語学学習 留学 現地での就職・仕事 | 札幌・仙台 東京・横浜 愛知・京都・大阪 徳島・福岡 | 春季・秋季の年2回 |
TCF | 語学学習 留学 現地での就職・仕事 | 札幌・仙台 東京・横浜 愛知・京都 大阪・福岡 | 年2回 |
TEF | 語学学習 留学 現地での就職・仕事 | 東京 | 月1回程度 |
試験会場によっては、出願受付を開始してから1週間以内で満席になってしまうこともあります。
試験日はあらかじめチェックし、申し込みを忘れないようにしましょう。